リバーズエンド

リバーズエンド

著者 木原音瀬
イラスト 小椋ムク
媒体 小説
出版社 蒼竜社
レーベル Holley Novels
シリーズ キャッスルマンゴー
発売日 2012/09/26
価格 \857(税抜)
ISBN 9784883864133

紙書籍

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あらすじ

十亀(とがめ)にとって高校も友達もどうてもよくて、父親がつくった借金の返済に追われ、バイトをしながら姉弟と一日をなんとか食べて生きること、それがすべてだった。そんな時、ふとしたきっかけから同じクラスの二宮(にのみや)と口を利くようになり、彼の明るさに十亀の心はすこしずつ癒されていく。しかし、二宮にほのかな想いを感じはじめた矢先、哀しい運命が十七歳の十亀を待ち構えていた――。表題作に加え、大人に成長した十亀が優しい恋人・万(よろず)と出会い、映画監督への道を歩み始めた「今」の葛藤を描いた書き下ろしを収録。

レビュー

評価 :5/5。

まず、あらすじを読んで、高校時代の想い人と今の恋人が違うことを知り、少し読むのを躊躇う。しかし、読み始めてすぐに物語の世界に没頭し、その先に待ち受ける不幸な出来事に絶句する。散髪をしている場面の挿絵の中に描かれている可愛いくてあどけない弟を、後から何度も見直しては悲しみに打ちひしがれる。途中で文章から漫画になり、違和感を覚えながら読み進めていくと「キャッスルマンゴー」の文字が・・・。去年読んだコミックだと思い出し、「リバーズエンド」はあの大人の方の話だったのかと衝撃を受ける。
一旦小説を横に置き、「キャッスルマンゴー」を読み直しから、収録の「god bless you」を読み進めた。撮影スタッフに壊されたバッグの中から白い欠片が落ちてきた場面には息を飲んだ。こんな不幸があっていいのかと改めて十亀の過去に思いを馳せる。

今回も木原さんの物語は壮絶だった。何度も感情を揺さぶられたせいか、余韻がずっと残っている。文章が本当にうまい。ここまで没頭できることはめったにない。電子書籍がなくて、わざわざ紙書籍を購入したけれど、買ってよかった。